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2010年05月13日
朝日新聞 編集者発 隔月刊・BISES「心癒す屋上ガーデン」

日本を代表する名シェフの一人として名高い熊谷喜八さんは、実は大変情熱的な園芸家でもある。そのお宅を取材させていただいたとき、喜八さんが言った。
「屋上の大根畑、見ますか」
「ええ、ぜひ」
そう答え、喜八さんの後について屋上に上がると、何とそこには漬物用の大きなバケツがずらりと並んでいた。そしてバケツの中には緑色の葉っぱを茂らせた大根がいっぱい。それが喜八さんご自慢の大根畑だった。

あまり知られていないが、いま、こうした屋上ガーデンが東京のビルのてっぺんにもたくさん生まれている。広い空の下、心地よい風に吹かれながら美しく咲き薫る花々。地上からはまったく見えないのが残念だが、それは本当に心癒される眺めだ。
都内のある病院が、この屋上ガーデンをつくった。すると、入院患者や付き添いの家族をはじめ、医師や看護師たちにとっても、なくてはならない憩いの場所になった。

またこの病院の緩和ケア病棟には、何カ月にもわたり言葉を失っていた患者がいた。ところが、ある日、家族がその患者をストレッチャーに乗せて屋上ガーデンへの散策に連れ出したところ、たまたま満開になっていたバラの前で「まあ、いい香り!」と突然言葉を発したのだという。
物言わぬ花々は、私たちの心の奥に語りかけてくる言葉を持っている。屋上ガーデンをつくる技術はいまや飛躍的な進歩をとげている。もしお宅に屋上があるなら、一度、地元の役所の緑化を担当する部署に相談されるといい。補助金、工法、など親切に教えてくれるはずだ。
(編集長・八木波奈子)
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